ホーム » お葬式なんでもブログ » 葬祭ディレクターのおはなし 試験編

葬祭ディレクターのおはなし 試験編

お辞儀をしている葬祭ディレクターの男と女

以前のブログ(「葬祭ディレクターのおはなし」)で、葬祭ディレクターとはどのような資格かということを簡単にお話させていただきましたが、今回はちょっと視点を変えて、最近の「落ちる人」の傾向とその理由について、ちょっとお話をしたいと思います。

難易度は年々上昇

葬祭ディレクターという資格は、葬儀のプロとしての知識や技能を知る上で大きな目安となる称号で、試験の難易度も筆記・技能共に年々上がっている傾向にあります。

筆記試験合格率はほぼ横ばい

この試験を受けるには、やはりある程度の費用が掛かります。難易度が上がったとはいっても、皆さんやはりお金がかかる事なのでしっかり勉強をしてきている方が多く、誤差の範囲で若干だけ合格率が下がっている程度のようです。

学習机で試験の勉強をしている男性。

合格ライン突破でも落ちる?

試験の内容としては、大まかに筆記試験と技能試験に分かれているのですが、両方合わせて70%以上の正解(200満点中140点)で合格となります。

筆記は、自分で調べたり勉強したりして問題をすぐ解決できるのですが、技能となると常日頃からの経験がものをいうところがあり、なかなかそういうわけにもいきません。

その技能ですが、試験ではいくつかの項目に分かれていて、その中でもどれか一つが0点だと、筆記試験合わせトータルで140点以上を取っていても落とされてしまうんです。

技能試験の「幕張り」で落ちる

技能試験は大きく3つ(「幕張り」「接遇」「司会」)に分かれていると前回のブログでお話しましたが、その中でも特に「幕張り」で落ちる人が、実は結構多いんです。

たとえ試験全科目の合計が、合格ラインの140点以上(200満点中)を取ったとしても、幕張りを制限時間内に張り終えれなければ、幕張り0点で即不合格※となります。

※ちなみに、今回は不合格でもまた試験を受ける場合は、一からすべて受け直すというわけではなく、他の科目が合格の場合は次回(来年)の試験はその部分は有効となって免除され、幕張りの試験のみとなります。

時代背景的な理由

これにはやはり時代背景的な側面がありまして、最近は「斎場」や「家族葬ホール」と呼ばれる葬儀専用の式場が増えた影響で、一昔前と比べ、お寺や会館でのご葬儀が激減したことが、幕張りで落ちる人が増えた大きな理由と言えます。

わたしがこの業界に入った頃(20年程前)は、まだお寺や会館でのご葬儀が多く、一から祭壇を設営する機会も数多かったので、当然、装飾幕もその都度張ってました。

しかし最近は最初から祭壇の骨格が出来上がっていて、幕を張ることも無くなったんですね。

実践での幕張りが激減してしまい、幕張りが苦手な(というか張れない)人が増えたということです。

試験では制限時間(7分)内に、テーブルに白い幕で画鋲を使ってヒダなど作る装飾をするだけのことなのですが、これが普段からやってない最近の人は、できない人が多いんです(^_^;)。

途中まではできていても、完成していなければ0点です。最後までできていても、出来栄えが汚ければこれまた大幅減点です(未完成よりはマシというレベル)。

幕張りを習得できる外現場がない

なんでも揃っている斎場とは違い、外現場※では、お葬式に必要な物はすべて自分たちで一から揃えて準備する必要があります(祭壇一式道具や仏具はもちろんのこと、お茶の葉や湯飲みなど細かい物すべて)。

※斎場以外の場所(お寺・町内会館・公民館など)の事。

そしてこれらをすべてトラックに積み込み、式場となる場所へ行き設営をするというわけです。

なので外現場は、お葬式現場での技能と知識の両方を一から体験し学べる絶好の機会ということになります。これは斎場施行のお葬式ではできない経験です。

そしてこれが、業界内で昔から「葬儀の基本は外現場」と言われている所以です。

合格するためには

時代的な流れとはいえ、最近葬儀業界に入った人は仕事を覚える上でも試験を受ける上でも、ある意味「気の毒だな」と思います。

幕張りを覚えるには普段から現場で練習を兼ねて張るに越したことはないですが、試験が近くなったら、ちょっとした空き時間などを利用して、少し少し練習をして技術を向上していくしかないと思います。

そんな環境にも負けず、この業界で真面目に頑張っている人が一人でも多く試験に合格して、葬儀のプロの証である葬祭ディレクターになってもらいたいなと思います。

会釈をしている葬祭ディレクターの男性と女性

お急ぎ・ご相談など、いつでもお気兼ねなくお電話ください。専門員が丁寧にお答えいたします。